ちょっと気になる残価設定ローンとサブスクリプションが変える中古車市場

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残価設定ローンとサブスク

残価設定ローンとサブスク 

この記事の内容は、残価設定ローンとサブスクリプションが変える中古車市場ですが、

経済的なお話しではありません。

日本では、残価設定ローン契約やサブスクリプションが満了して返却されるクルマが、

再び中古車として市場に大量に流れ始める時代がやってきました。

それは、中古車の流通がこれまでとは違って大きな変化をもたらします。

そのようなことについて思ったことを書いています。

中古車の流通供給元がメーカーや販売店の系列へと変化する

中古車の流通供給元がメーカーや販売店の系列へと集約されることが始まります。

つまり、ディーラーが販売したクルマが、

再び同じディーラーにまだまだ使える状態で戻ってくるわけです。

これまで新車販売を行ってきたディーラーに、

これまでに販売した新車が中古車として返却されて

溢れかえっている状態を想像してみてください。

私はきれいなクルマで溢れかえっている自動車ヤードを想像してしまいました。

カーディーラーが売りっぱなしで良かったものが、

数年でそのクルマが自分たちのところに戻ってきてしまうのです。

これまでは、クルマを乗り換えるときには買取り業者に査定してもらって売却する仕組みでした。

これまでは、クルマを乗り換えるときには

買取り業者に査定してもらって売却する仕組みでした。

そうして集められた中古車は、

オークションという仕組みを通して中古車販売店に売ることでさばかれていきます。

中古車販売店に渡った中古車は、

カーセンサーやグーなどの中古車販売情報サイトに広告を出して

消費者まで届くというのが中古車流通のだいたいの流れです。

それが、車を買い替えるときには、

これまで乗ってきたクルマを販売店に返却する仕組みが主流になりそうなので、

中古車の市場への供給元は主にメーカー系列のクルマのディーラーなるわけです。

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そのような変化は、これまで主にオークションなどで

中古車を仕入れていた中古車販売店にとっては中古車(タマ)の

供給量が不足する可能性が生まれます。

そのようなピンチを乗り越えるためには、独立系の中小の中古車販売店が、

中古車の仕入れを安定して確保するためにディーラーの傘下に入り

中古車の仕入れを維持する必要が生まれてきます。

独占禁止法などに抵触することも考えられますが、

消費者の利益の毀損の有無と優越する立場の乱用がある場合には

行政からの指導も考えられます。

しかし、自由名競争というところにスタンスを置いて考えると、

それも限定的に思えます。

つまりこれまでの中古車販売店は自社で解決するしか方法はありません。

トヨタは日本中が返却された中古車であふれる状態を見越して流通ルートを拡大しその解決を図ろうとしている。

残価設定ローンとサブスク

「トヨタユーゼック」というトヨタ自動車が設立した中古車販売会社が

カーロッツという大規模な中古車販売店網をつくり、

またディーラーとカーロッツというダブルネームでの大規模な中古車販売店をいくつも設けることで、

増加する中古車の受け皿としての役割をもつ販売網作りを急いでいます。

残価設定ローンでの車の購入や、サブスクリプション契約での車の購入(正しくは購入ではなく利用)は、

クルマの耐用年数よりずいぶん早くにクルマを購入先もしくはサブスクリプションの契約先に返却することになります。

こうして集まったクルマの再販売の仕組みによって、

中古車業界におけるクルマの供給元がメーカー系列に集約され、

絞られてしまうことになるのです。

一方で、これはSDGsへの取り組みともいえます。

しかし不本意にも、クルマの販売方法の変化は、

中古車業界にとっては、

大手メーカーとそのディーラーによる経済的な資源の囲い込みや締め出しと映ります。

それを解決するための補助的な仕組みといっしょに工夫も要りそうです。

中古車が売れるのは、そこに魅力や需要があってこそ。売れることが全ての根本。

中古車に魅力や需要があってこそ売れる。

売れることが全ての根本です。

売れる中古車というのは、新車が魅力的でも値段が高くて手が出なかった、

けれど、中古車になるとその価格が手頃になるので買える価格にまで下がった。

つまり、新車時のクルマの魅力、

中古車になったときの価格の魅力が購入動機を作ります。

それは車造りのコンセプトの領域といえます。

クルマ実用性や快適性と共に官能的なフィーリングの盛り込み方のセンスが

中古車の販売の成否も決めます。

走る、止まる、曲がる、眺める。

クルマのブランドがデザイン(アイコン)として表現されているか、などです。

日本車にもなくはありませんが、

ヨーロッパのクルマにはそういった感性をくすぐるクルマが多いように思います。

中古車となっても、そういった魅力を備えていれば、数年後に中古車市場に出てもきっと売れ続けるでしょう。

中古車となっても、そういった魅力を備えていれば、

数年後に中古車市場に出てもきっと売れ続けるでしょう。

古くなっても陳腐化しないデザイン、

クルマのアイコンとしてのデザインされているクルマ。

それがないと、見向きもされない車になってしまいます。

誰も買いたいと思わないでしょう。

商売で利は元にありと言われます。

その言葉通り、残価設定ローンとサブスクによる返却されたクルマが商品であり、

クルマの魅力が利益を生みます。

日本中のクルマのある風景が美しくなくなってほしい。

ヨーロッパの街角で見る古いクルマはかっこいいのに、

日本の街角を走る古いクルマはかっこ悪い。

それはいやです。

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